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豊楽亭にて春に遊ぶ

2011.05.06

紅樹青山日欲斜
長郊草色緑無涯
遊人不管春将老
来往亭前踏落花

 

一〇〇七年生まれの欧陽修(おうようしゅう)の「豊楽亭(ほうらくてい)にて春に遊ぶ」。豊楽亭はあずまやの名。

 

■読みと解釈
紅樹青山日欲斜
紅樹(こうじゅ)青山 日は斜(なな)めならんと欲す
[赤い花の咲く樹 青々と草木の茂る山 日が沈もうとしている]

 

長郊草色緑無涯
長郊(ちょうこう)は草色にして緑は涯(はて)無し
[広々とした野原は草色一色で果てしない緑]

 

遊人不管春将老
遊人は春の将(まさ)に老いんとするに管(かん)せず
[遊人は春が終わろうとするのも構わず]

 

来往亭前踏落花
亭前(ていぜん)に来往して落花を踏む
[豊楽亭の前を往き来し落ちた花びらを踏んでいる]

 

 

■注目点
遊人とはどんな人。ここに注目。
遊人は終わろうとしている春を気にしない人。また、豊楽亭の前を往き来している人。
豊楽亭の前を往き来して、何をしているかと言えば、落ちた花を踏んでいます。花は春だから桃か李。
遊人はどんな気持ちで踏んでいるのでしょう。これでもかと、踏みつけているのでしょうか。やさしく踏んでいるのでしょうか。
遊人は終わろうとしている春を気にしないのではなく、気にしているのではないでしょうか。遊人とはそんな人ではないでしょうか。
初めの2句も終わろうとする春でしょう。

 

《PN・帰鳥》