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真州絶句

2011.06.10

江干多是釣人居
柳陌菱塘一帯疎
好是日斜風定後
半江紅樹売鱸魚

 

一六三四年うまれの王士禛(おうししん)の「真州(しんしゅう)絶句」。真州は揚子江下流域の地名。絶句は無題。

 

■読みと解釈
江干多是釣人居
江干(こうかん)は多くは是(こ)れ釣り人の居(いえ)
[川岸には漁師の家が多いが]

 

柳陌菱塘一帯疎
柳の陌(みち)菱の塘(いけ)一帯は疎(そ)なり
[柳の道や菱の池一帯はまばらである]

 

好是日斜風定後
好(この)ましきは是(こ)れ日は斜めにして風の定まりし後
[好ましいのは日が傾いて風が収まった後]

 

半江紅樹売鱸魚
半江(はんこう)の紅樹(こうじゅ)にて鱸魚(ろぎょ)を売る
[川の半分まで伸びた紅葉樹の下でスズキを売っている(風景)]

 

 

■注目点
真州はどんな所か。その良さに注目。
真州は漁村です。漁師も漁船も多く、川岸には漁師の家が軒を列ね、漁船も繋がれているのでしょう。
ところが、川岸を離れ、柳の並ぶ道、菱の茂る池一帯は、人影もなくさびれている。片田舎の漁村。そんな感じがします。
そうではあれ、ここには好ましい風景があるのです。風も落ち着いた夕暮れどき、川の半分まで伸びた紅葉樹を見ながら、船の中でスズキを売っている風景です。
どれほど売れるのでしょうか。その日暮らしかも。惹かれる風景です。

 

《PN・帰鳥》