山口県のフリーペーパー「地域情報新聞 ほっぷ」WEB版

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漁師

2013.12.06

首戴円荷髪不梳

葉舟為宅水為居

沙頭聚看人如市

釣得澄江一丈魚

 

唐の張喬(ちょうきょう)の「漁師」。

 

■読みと解釈

首戴円荷髪不梳

首(あたま)には円き荷(はす)を戴き髪は梳(くしけず)らず

[頭には丸い蓮の葉を載せ髪は櫛ですかず]

 

葉舟為宅水為居

葉の舟を宅と為(な)し水を居と為す

[葉の小舟を家とし水を居所とする]

 

沙頭聚看人如市

沙の頭(ほとり)にて人の市(いち)の如(ごと)きを聚(あつ)まり看れば

[水際に人が市場のように集まっているのを看ると]

 

釣得澄江一丈魚

澄江(ちょうこう)の一丈の魚を釣り得たり

[清らかな川で一丈の魚を釣り上げていた]

 

 

■注目点

漁師の生き方に注目。

漁師は海や川や湖で魚を捕って暮らす人。名誉や地位や財産を求めず、俗世間から離れ、細々と暮らす人です。

漁師の身なり。頭には日よけ、雨よけ用の丸い蓮の葉。髪はざんばら。ほったらかし。無頓着な身なり。

漁師の住まい。家は草木の葉のように不安定で、居所は水上暮らし。あるがまま。無頓着な住まい。

こんな漁師を大勢の人が、水際に看に来ている。まさに市場です。

大勢の人が看ている物。それは漁師が釣り上げた一丈の魚。一丈は約3メートル。大物です。満々と湛えた、俗世間にはない、清らかな川で釣り上げたのです。

俗世間とは縁を断ち、自然を相手の漁師。無欲、無心の生き方です。

 

《PN・帰鳥》