山口県のフリーペーパー「地域情報新聞 ほっぷ」WEB版

お問い合わせはこちら

清夜の吟

2011.08.19

月到天心処
風来水面時
一般清意味
料得少人知

 

一〇一一年生まれの邵雍(しょうよう)の「清夜の吟」。清らかな夜の歌。

 

■読みと解釈
月到天心処
月 天心に到(いた)る処(とき)
[月が天の中央に達したとき]

 

風来水面時
風 水面に来(き)たる時
[風が水の表面に届いたとき]

 

一般清意味
一般の清意(せいい)の味あるも
[ある種の清らかな心の味があるが]

 

料得少人知
人の知ること少なきを料(はか)り得たり
[それが分かる人は少ないのではと思われる]

 

 

■注目点
清らかな夜とはどんな夜か。ここに注目。
清らかな夜。それを歌う題材は月と風。
天の中央に達した月。中央に達しない月は、清らかな夜ではない。作者は中央にこだわります。
水の表面に届いた風。表面に届かない風は、清らかな夜ではない。作者は表面にこだわります。
天の中央に達した月。水の表面に届いた風。ここに清らかな心がある。そう言います。
清らかな心。それはどんな心なのでしょう。清の反対が濁。清意は濁りのない心、汚れのない心、利を求めない心。世俗を超越した心。
天の中央に達した月。水の表面に届いた風。ここに世俗を超越した心がある、と言います。
それが分かる人は少ない。俗人には分からぬ。作者は分かる。俗人ではないから。

 

《PN・帰鳥》