山口県のフリーペーパー「地域情報新聞 ほっぷ」WEB版

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2015.12.04

北方有佳人

絶世而独立

一顧傾人城

再顧傾人国

寧不知傾城与傾国

佳人難再得

 

紀元前九〇年に死去した李延年(りえんねん)の「歌」。

 

■読みと解釈

北方有佳人

北方に佳人有り

[北方に美人がいる]

 

絶世而独立

絶世にして独り立つ

[並ぶ者とてない天下無類]

 

一顧傾人城

一たび顧りみれば人の城を傾け

[ちょっとふり向くと城を滅ぼし]

 

再顧傾人国

再び顧りみれば人の国を傾く

[もうちょっとふり向くと国を滅ぼす]

 

寧不知傾城与傾国

寧(いずく)んぞ傾城(けいせい)と傾国(けいこく)とを知らざらんや

[城を滅ぼし国を滅ぼすのは承知のうえ]

 

佳人難再得

佳人は再びは得(え)難(かた)し

[美人は二度と再び手には入らぬ]

 

■注目点

美人の程度に注目。

李延年のこの「歌」は、時の皇帝武帝に、自分の妹を売り込んだ「歌」。美人とは妹のこと。絶世の美人。天下無類の美人。美人が一度ウインクし、二度ウインクすると、皇帝は政治を怠り、城も国も滅ぼしてしまう。

皇帝に城も国も滅ぼさせる美人。それが我が妹。今を逸してはなりませぬ。どうぞ我が妹をお側に。

武帝は心動き、宮中に入れ、男子1人もうけたが、若くして亡くなる。武帝は后として葬り、肖像画を描かせ、ずっと偲んだそうです。

 

《PN・帰鳥》