山口県のフリーペーパー「地域情報新聞 ほっぷ」WEB版

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梁知微を送る

2013.10.11

巴陵一望洞庭秋

日見孤峰水上浮

聞道神仙不可接

心随湖水共悠悠

 

六六七年生まれの張説(ちょうえつ)の「梁知微(りょうちび)を送る」。梁知微は長官になった人物。

 

■読みと解釈

巴陵一望洞庭秋

巴陵(はりょう)より一望す洞庭(どうてい)の秋を

[巴陵山から一目で見渡せるのは洞庭湖の秋]

 

日見孤峰水上浮

日(ひび)に見るは孤峰(こほう)の水上に浮かぶを

[毎日見えるのは水の上に浮かぶ聳え立つ山一つ]

 

聞道神仙不可接

聞道(き)くならく神仙は接すべからずと

[聞くところによると神仙は近づくことができぬとか]

 

心随湖水共悠悠

心は湖水に随(したが)い共に悠悠たり

[わが心は洞庭湖の水に随い共に悠悠としている]

 

 

■注目点

梁知微を送る作者の思いに注目。詩中の巴陵は山。洞庭は湖。

作者が梁知微を送る所は巴陵山。巴陵山から洞庭湖を目にしながら送っている。

目にするのは、洞庭湖の秋と洞庭湖に浮かぶ孤峰。ここにどんな思いをこめ、梁知微を送っているのでしょうか。

目にするのではなく、耳にするのは、神仙は近づけないこと。神仙には近づけないが、わが心は洞庭湖の水に随い、悠悠としている。ここにどんな思いをこめ、梁知微を送っているのでしょうか。

梁知微を送る作者の思いは? 秋→孤峰→神仙→悠悠からすると、寂しさとともに、羨ましさもあるか。

 

《PN・帰鳥》