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柳州の峨山に登る

2014.12.05

荒山秋日午

独上意悠悠

如何望郷処

西北是融州

 

七七三年生まれの柳宗元(りゅうそうげん)の「柳州の峨山(がざん)に登る」。柳州は南方の地。

 

■読みと解釈

荒山秋日午

荒山(こうざん)の秋の日の午(ひる)

[荒れ果てた山の秋の日の真昼]

 

独上意悠悠

独り上れば意は悠悠(ゆうゆう)たり

[独りで上ると心ばえは悠悠]

 

如何望郷処

如何(いかん)せん郷を望む処(ところ)は

[どうしようか 故郷を望む所は]

 

西北是融州

西北は是(これ)融州(ゆうしゅう)なるを

[西北の方角が融州であるのを]

 

 

■注目点

柳宗元の詩意を読む。

この詩は柳宗元の望郷詩。柳宗元の古里は河東(かとう)。河東と詩中の柳州、融州の位置関係を説明する。

東経で言えば、三つの地名は、百十度の線上。北緯で言えば、河東は三十五度、柳州、融州は二十五度。

いま柳州にいる柳宗元は、河東、融州は眺めることはできるが、肉眼で確認はできない。近くの融州は見えるが、遠くの河東は見えない。

その思いをどうしようか、と問うたのです。故郷を確認しようと眺めたが、確認できない。確認できないことで、望郷の念は却って強くなった。柳宗元の心中は穏やかではない。

実は柳州は左遷された地で、故郷に帰ることなく、柳宗元はこの地で亡くなったのです。

 

《PN・帰鳥》