山口県のフリーペーパー「地域情報新聞 ほっぷ」WEB版

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敕勒の歌

2015.04.03

敕勒川 陰山下

天似穹廬 籠蓋四野

天蒼蒼 野茫茫

風吹草低見牛羊

 

無名氏「敕勒(ちょくろく)の歌」。敕勒は中国北方のトルコ系の遊牧民族。

 

■読みと解釈

敕勒川 陰山下

敕勒の川 陰山(いんざん)の下(もと)

[敕勒の川 陰山の下]

 

天似穹廬 籠蓋四野

天は穹廬(きゅうろ)に似て 四野を籠蓋(ろうがい)す

[天はアーチ型のテントのようで 四方の野原を覆い隠している]

 

天蒼蒼 野茫茫

天は蒼蒼(そうそう)たり 野は茫茫(ぼうぼう)たり

[天は青々として果てしなく広がり 野は漠然として果てしなく広い]

 

風吹草低見牛羊

風は吹き草は低(た)れ牛羊(ぎゅうよう)見ゆ

[風が吹くと草はうなだれ牛や羊が見える]

 

 

■注目点

遊牧民族の暮らしに注目。

遊牧民族敕勒の居住地は、高峻な山が聳える陰山山脈の麓。川が走っている。居住地は広大な空間。

遊牧民族敕勒の居住地は、天空は住居と同じアーチ型。野原はアーチ型の天空で東西南北を覆っている。広大な空間。

遊牧民族敕勒の居住地は、天空は真っ青。野原は広々。天空も野原も果てしない。広大な空間。

遊牧民族敕勒は、牛や羊が命の綱。風が吹くと、牛羊の群れが姿を現す。草を食べ尽くすと、別の牧草地へ移動し、命を繋ぐ。

広大な空間に牛羊を引き連れ移動し、命を繋ぐ力強い敕勒族。

 

《PN・帰鳥》