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撃壌の歌

2015.04.24

日出而作

日入而息

鑿井而飲

畊田而食

帝力何有於我哉

 

老人「撃壌(げきじょう)の歌」。土地をたたく歌。

 

■読みと解釈

日出而作

日出(い)でて作し

[日が出ると田を耕し]

 

日入而息

日入りて息(いこ)う

[日が沈むと家で休む]

 

鑿井而飲

井を鑿(うが)ちて飲み

[井戸を掘っては水を飲み]

 

畊田而食

田を畊(たがや)して食らう

[田を耕しては飯を食う]

 

帝力何有於我哉

帝の力は何ぞ我に有らんや

[帝王様のお力に十二分に預かっている]

 

 

■注目点

注目は「帝の力」。

この詩は紀元前伝説時代の、中国最古の歌。作者は老人。氏名不明。

初めの四句は、老人の暮らしぶり。夜が明けると働く。日が暮れると寝る。生きるうえで必要な物。それは水と飯。水は井戸を掘る。飯は田を耕す。自給自足の何不自由ない、幸せな暮らし。満足な老人です。

こんな暮らしがなぜできる。それは帝王様のお力。帝王様とは伝説時代の帝王堯(ぎょう)。天下を治めて五十年の堯。自分の政治を知るために、お忍びで街へ出ると、老人の歌が聞こえてきた。

堯の政治は自然の運行と同じ。知らず知らず、人々の暮らしに浸透していたのです。

「帝の力」を讃えた老人の歌です。

 

《PN・帰鳥》