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峨眉山の月の歌

2013.08.23

峨眉山月半輪秋

影入平羌江水流

夜発清渓向三峡

思君不見下渝州

 

七〇一年生まれの李白(りはく)の「峨眉山(がびさん)の月の歌」。峨眉山は長江上流にある山。

 

■読みと解釈

峨眉山月半輪秋

峨眉山月 半輪の秋

[峨眉山に半分かかっている月の秋の時節]

 

影入平羌江水流

影は平羌(へいきょう)に入り江水(こうすい)は流る

[月の光は平羌江に入り長江の水は流れゆく]

 

夜発清渓向三峡

夜に清渓(せいけい)を発して三峡(さんきょう)に向かい

[夜に清渓を出発して三峡に向かい]

 

思君不見下渝州

君を思えども見えず渝州(ゆしゅう)に下る

[君を思い慕うが姿は見えぬまま渝州へ下ってゆく]

 

 

■注目点

五つの固有名詞と「君」に注目。

李白が今いる所はどこで、最終地はどこ。

順路は峨眉山→平羌江→清渓→渝州→三峡。今いる所は清渓。最終地は三峡。渝州は三峡へ行く手前にある街。ご当地ソング?

峨眉山、平羌江は清渓へ来るまで見た景。峨眉山を遠く眺め、清渓まで来て、これから渝州へ行くのです。

固有名詞の漢字の部首に注目すると山と水。李白がいる辺りは山と水に囲まれた所。これが言いたい。

「君」は二人称代名詞。誰のこと? 詩の流れからすると、峨眉山の月。月を君と捉らえ、その君を思い慕うが、一向に見えない。君は身内や親友かもしれない。

 

《PN・帰鳥》