山口県のフリーペーパー「地域情報新聞 ほっぷ」WEB版

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岳州の守歳

2011.12.23

桃枝堪辟悪
爆竹好驚眠
歌舞留今夕
猶言惜旧年

 

作者は六六七年生まれの張説(ちょうえつ)で、題は「岳州(がくしゅう)の守歳(しゅさい)」。岳州は地名。守歳は大晦日の夜、寝ずに旧年を送ること。

 

■読みと解釈
桃枝堪辟悪
桃枝(とうし)は悪を辟(のぞ)くに堪え
[桃の枝は厄払いの任に堪え]

 

爆竹好驚眠
爆竹は眠りを驚かすに好(よ)し
[爆竹は眠気覚ましによい]

 

歌舞留今夕
歌舞は今夕(こんせき)を留め
[歌や舞いは今宵大晦日の夜をおし留め]

 

猶言惜旧年
猶(な)お言う旧年を惜しむと
[やはりまだ旧年を惜しむのだと言う]

 

 

■注目点
大晦日の夜は眠らず、一夜を明かす。その明かし方に注目。
明かし方の一つは桃枝。桃は厄払いの効があり、元旦には桃の木で作った札に、神を描いて門に懸け、厄を払い吉を祈りました。
明かし方の二つは爆竹。初期の爆竹は、竹を火の中に入れ、爆発させる。元旦にこれを行うと、厄は激しい音に驚き、退散したそうです。
明かし方の三つは歌舞。一晩中、歌いまくり、踊りまくる。そして過ぎゆく旧年を惜しむのです。
大晦日から元旦にかけて行われた守歳という行事は、旧年の厄を払い、新年の吉を祈る。そんな思いをこめて、行われたのではないでしょうか。

 

《PN・帰鳥》