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少年の行

2018.12.07

出身仕漢羽林郎

初随驃騎戦漁陽

孰知不向辺庭苦

縦死猶聞侠骨香

 

六九九年生まれの王維(おうい)の「少年の行(うた)」。

 

■読みと解釈

出身仕漢羽林郎

出身(しゅっしん)して漢の羽林郎(うりんろう)に仕え

[命を投げ出して漢の世の羽林郎に出仕し]

 

初随驃騎戦漁陽

初めて驃騎(ひょうき)に随い漁陽(ぎょよう)に戦う

[初めて驃騎将軍に随い匈奴(きょうど)と漁陽で戦った]

 

孰知不向辺庭苦

孰(たれ)か辺庭(へんてい)に向(お)いて苦しまざるを知らん

[匈奴の地で苦しむのは誰も知らない]

 

縦死猶聞侠骨香

縦(たと)い死すとも猶(な)お侠骨(きょうこつ)の香(かお)りを聞かしめん

[死んでもやはり男気ある気性の芳香をかがせたい]

 

 

■注目点

どんな少年を歌うのかに注目。

命を投げ出して天子を守る羽林郎に、大将軍と共に丞相に次ぐ重職の驃騎将軍となる少年。羽林郎も驃騎将軍も近衛兵。

近衛兵となった少年。天子を守り、国家を守る近衛兵。匈奴とは死を賭しての戦い。戦いに勝ち、功名を立てることは至難。この至難苦労は世の連中、誰一人知らぬ。死んではならぬが、もし死んだならば、男として持するこの俺の気性を世の連中に知らしめたい。男気の気性。これこそ少年の生きがい、願望。こんな少年を歌うのが本詩。

 

《PN・帰鳥》