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小遊仙

2011.07.22

洞裏煙霞無歇時
洞中天地足金芝
月明朗朗渓頭樹
白髪老人相対棊

 

八四〇年ごろの曹唐の「小遊仙(しょうゆうせん)」。ちょっと仙人と遊ぶ意味。

 

■読みと解釈
洞裏煙霞無歇時
洞裏(どうり)の煙霞(えんか)は歇(や)む時無く
[ほら穴の中の霞はなくなる時はなく]

 

洞中天地足金芝
洞中の天地は金芝(きんし)足(た)る
[ほら穴の中の上下左右は金芝がいっぱい]

 

月明朗朗渓頭樹
月明は朗朗(ろうろう)たり渓頭(けいとう)の樹に
[明月は谷川のほとりの樹に朗朗と輝き]

 

白髪老人相対棊
白髪の老人は棊(き)に相(あ)い対す
[白髪の老人が向き合って碁をさしている]

 

 

■注目点
仙人が住む世界に注目。
仙人の住処はほら穴。前二句はほら穴の中の様子。
ほら穴は霞でいっぱい。絶えることなく、霞がたなびいている。霞と仙人。切っても切れぬ関係です。霞人は仙人。霞衣は仙人の衣服。仙霞は仙界の霞。
ほら穴は金芝でいっぱい。いたる所、金芝が生えている。金芝は仙薬。霊芝のこと。万年生きられる代物。
ほら穴の外は朗朗たる月光。ほら穴の側には谷川がある。月光は谷川のほとりの樹を照らしている。樹は邪気を祓う仙木。仙木の下で白髪の、三百歳、五百歳の老人が、碁を楽しんでいる。碁は風流人の遊び。
仙人の住む世界は俗人を誘惑します。行ってみたい。

 

《PN・帰鳥》