山口県のフリーペーパー「地域情報新聞 ほっぷ」WEB版

お問い合わせはこちら

封大夫が播仙を破る凱旋の歌二首・其の二

2019.02.22

日落轅門鼓角鳴

千羣面縛出蕃城

洗兵魚海雲迎陣

秣馬龍堆月照営

 

七一五年生まれの岑参の「封大夫(ほうたいふ)が播仙(はせん)を破る凱旋の歌二首・其の二」。封常清(ほうじょうせい)が野蛮人の播仙を破った凱旋歌。

 

読みと解釈

日落轅門鼓角鳴

日は落ち轅門(えんもん)には鼓角(こかく)は鳴り

[日が沈み封常清の軍門では太鼓や角笛が響き渡り]

 

千羣面縛出蕃城

千羣(せんぐん)は面縛(めんばく)し蕃城(はんじょう)を出ず

[敗れた無数の蕃族の群れが後ろ手に縛られ街から出て来る]

 

洗兵魚海雲迎陣

兵を魚海(ぎょかい)に洗えば雲は陣(じん)を迎え

[封常清の部下が血のついた武器を魚海湖で洗うと雲が陣営を迎えてくれ]

 

秣馬龍堆月照営

馬に龍堆(りゅうたい)に秣(まぐさか)えば月は営を照らす

[馬に飼料を食べさせると月が陣営を照らしてくれる]

 

 

注目点

凱旋の歌い方に注目。

一句目は蕃族を打ち破った封常清の景。勝利した封常清の陣営には、勝利と時刻を告げる太鼓と角笛が鳴り響く。陣営は勝利で盛り上がる。兵士も将軍も得意然となる。

二句目は敗れた蕃族の景。敗れた蕃族は無数。後ろ手に縛られ、死を覚悟し、街から出て来る。失意然としている。

得意然と失意然。これが戦いの結果。これ古今東西変わらぬか。

 

《PN・帰鳥》