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営州の歌

2017.09.01

営州少年厭原野

狐裘蒙茸猟城下

虜酒千鐘不酔人

胡児十歳能騎馬

 

七〇七年生まれの高適(こうせき)の「営州(えいしゅう)の歌」。営州は中国北方の地。外敵との国境地帯で、戦地であった。

 

■読みと解釈

営州少年厭原野

営州の少年は原野(げんや)に厭(あ)き

[営州の少年は原っぱに飽きるほど満足し]

 

狐裘蒙茸猟城下

狐裘(こきゅう)は蒙茸(もうじょう)として城下に猟(りょう)す

[狐白裘の衣服は乱れ郊外で狩りをしている]

 

虜酒千鐘不酔人

虜酒(りょしゅ)千鐘(せんしょう)は人を酔わさず

[虜(えびす)の酒は杯千杯飲んでも酔っ払わず]

 

胡児十歳能騎馬

胡児(こじ)は十歳にして能(よ)く馬に騎(の)る

[胡(えびす)の男子は十歳で馬に乗ることができる]

 

 

■注目点

営州の少年に注目。

主人公は営州の少年。外敵の若者。

外敵の若者は原野が大好き。原野は未開の地。未開は土地だけではない。身も心も、生活も未開。原始大好きの外敵の若者。

外敵の若者が着る狐白裘は、狐の腋の純白の毛で作った高級品だが、原始からの衣服。

外敵の若者の飲む酒は、古来からの原酒。杯千杯飲んでも酔わぬ。

外敵の若者は十歳で馬に乗る。馬は戦馬。

営州は外敵との国境地帯。国境地帯で戦う若者は、何もかも原始大好き。その若者が命を賭けて唐王朝と戦う。原始の戦いをするのか。

 

《PN・帰鳥》