山口県のフリーペーパー「地域情報新聞 ほっぷ」WEB版

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劉十九に問う

2017.03.03

緑蟻新醅酒

紅泥小火炉

晩来天欲雪

能飲一盃無

 

七七二年生まれの白居易の「劉(りゅう)十九に問う」。劉十九の生没年、経歴は不明。

 

■読みと解釈

緑蟻新醅酒

緑蟻(りょくぎ)は新たに醅(かも)せし酒

[美酒は醸したばかりの酒]

 

紅泥小火炉

紅泥(こうでい)は小さき火の炉(いろり)

[囲炉裏にはとろ火の炭火]

 

晩来天欲雪

晩来(ばんらい)天は雪ふらんと欲す

[日暮れになり雪が降りそう]

 

能飲一盃無

能(よ)く一杯を飲むや無(いな)や

[一杯飲もうじゃないか]

 

 

■注目点

劉十九に何を問うのか。問う内容に注目。

醸したばかりの出来立ての酒。美酒。加えて囲炉裏のとろ火で燗した酒。熱燗。酒の用意万端。さあさあ、飲もうじゃないか!

日暮れ時。加えて雪。飲酒の時は、朝でも昼でもない。日暮れ時。徹夜。時間は充分。寒い。暗くて寒い。出来立ての美酒。燗のついた美酒。時間と言い、空模様と言い、熱燗の美酒と言い、これ以上の条件はない。飲酒の機会到来。さあさあ、飲もうじゃないか!

一杯飲もうじゃないか! これが問う内容。

この問いに劉十九はどう答えた? 受け入れた? 断った? 答えは書いていない。答えは読み手の想像に任される。皆さんはどう答える!

白居易は酔吟先生と称し、大の酒好き男。

 

《PN・帰鳥》