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元旦の朝礼からの帰り道に口ずさむ

2013.01.04

星河猶在整朝衣
遠望天門再拝帰
笑向春風初五十
敢言知命且知非

 

八〇三年生まれの杜牧(とぼく)の詩。題は「元旦の朝礼からの帰り道に口ずさむ」。

 

■読みと解釈
星河猶在整朝衣
星河(せいが)は猶(な)お在るに朝衣を整え
[天の河がまだ夜空にあるうちに朝廷着を整えて参内し]

 

遠望天門再拝帰
遠く天門を望み再拝して帰る
[遠く皇帝の門を望み礼拝して帰ってきた]

 

笑向春風初五十
笑いて春風に向かえば初めて五十
[笑って春の風に向かうと五十歳になったばかり]

 

敢言知命且知非
敢(あ)えて言わん命(めい)を知り且(か)つ非を知れりと
[あえて言おう 天命を知り また間違いも知ったと]

 

 

■注目点
一年の最初の朝。朝廷からの帰り道、何を口ずさんでいるのか。ここに注目。
一句は威儀を正し、朝早く朝廷へ行く様子。
二句は儀式を終え、恭しく帰る様子。
三句と四句は帰る道すがらの様子。
元日の春風に向き合い、五十になったことに気づくや、二つのことを知ったと告白します。一つは天命、もう一つは間違い。
二つとも昔の偉人の言葉です。天命は孔子。間違いは高級役人。
孔子は五十になって、天が自分に与えた使命に気づき、高級役人は五十になって、それまでの生き方は間違いだったことに気づいた。
杜牧も昔の偉人と同じことに気づき、口ずさんだのです。この時の杜牧の心境は?

 

《PN・帰鳥》