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仙に遊ぶ詩

2015.04.10

放浪林沢外

被髪師巌穴

髣髴若士姿

夢相遊列缺

 

二七六年生まれの郭璞(かくはく)の「仙に遊ぶ詩」。仙は仙人。仙界。

 

■読みと解釈

放浪林沢外

林沢(りんたく)の外に放浪(ほうろう)し

[世俗の外の林や沢をぶらぶらし]

 

被髪師巌穴

被髪(ひはつ)して巌穴(がんけつ)を師とす

[髪をふり乱し岩穴を先生とする]

 

髣髴若士姿

若士(じゃくし)の姿を髣髴(ほうふつ)し

[若士の姿をぼんやり思い浮かべ]

 

夢相遊列缺

夢に列缺(れっけつ)に遊ぶを相(み)る

[天の裂け目辺りで遊ぶ夢を見る]

 

 

■注目点

仙人、仙界に注目。

仙人は長寿の術を会得した人。その仙人が住む場所が仙界。

若士は中国北方の北海に住む、紀元前の仙人。

仙人の住む場所。それは林や沢の外、岩穴、天の裂け目。この場所は世俗の外。

仙人の心境。世俗の外は、物欲のない所。仙人は物欲と縁を断ち、無欲に生きる人。世俗を離れ、高尚な人。

仙人の姿。ふり乱した髪。ざんばら髪。全身毛だらけ、長い耳、顔色が変わる姿もある。

この詩で仙人と遊んだのは作者の郭璞。郭璞は仙人の姿をし、住む場所へ行き、夢の中で仙人の若士と遊んだ。

仙人と一緒の郭璞。心中ご満悦。俗人なる我ら。時にこんな心境になりたくなる!

 

《PN・帰鳥》