山口県のフリーペーパー「地域情報新聞 ほっぷ」WEB版

お問い合わせはこちら

九日の宴

2019.06.28

秋葉風吹黄颯颯

晴雲日照白鱗鱗

帰来得問茱萸女

今日登高酔幾人

 

 唐の張諤(ちょうがく)の「九日(きゅうじつ)の宴」。張諤の生没年等は不明。

 

読みと解釈

秋葉風吹黄颯颯

 秋の葉に風の吹きて黄は颯颯(さつさつ)として

[秋の葉に風が吹きつけ黄色い葉は音を立てて散り]

 

晴雲日照白鱗鱗

 晴るる雲に日の照りて白は鱗鱗(りんりん)たり

[晴天の雲に日が照り輝いて白色の雲は鮮やかで美しい]

 

帰来得問茱萸女

 帰り来たるに茱萸(しゅゆ)の女に問うを得たり

[帰って来る途中に茱萸を身につけた女に聞くことができた]

 

今日登高酔幾人

 今日高きに登りて幾人(いくにん)を酔わしめしかと

[今日小高い丘に登って何人の者を酔っ払わせたかと]

 

 

注目点

 作者の心境に注目。

 作者の張諤は風が吹き、葉が散り、日が照り、雲が鮮やかな九月九日、小高い丘に登り、帰って来る。帰って来る途中、茱萸を身につけた女に逢う。

 張諤は女に「何人酔っ払わせたか」と問う。女の答えはない。

 なぜ張諤は女に問うた? 茱萸を身につけていたから。茱萸は邪気を払う代物。張諤も茱萸の女に酒を勧められて酔っ払い、全ての心配事が忘れたかったから。九日の酒宴に恨みを残す張諤。

 

《PN・帰鳥》